モンゴル旅行にかかる費用は?ツアーや宿泊、観光に必要な費用を調査してみた

モンゴルへの旅行を計画するとき、気になるのはやはり費用です。

モンゴルは日本より物価が安いといわれますが、実際のところどうなのでしょうか。

本記事では、モンゴル旅行で必要な費用の詳細を紹介します。

また、おすすめの観光スポットとオプショナルツアーも紹介するので、こちらも併せて参考にしてみてくださいね。

モンゴル旅行の費用

モンゴル旅行にかかる費用は、旅行の時期や日数、旅程によって大きく異なります。

「旅行会社のパッケージツアーを利用した場合」「個人旅行した場合」の費用について、それぞれ見ていきましょう。

旅行会社のツアーを利用する場合は15~45万円程度

出典:風の旅行社

個人旅行ではなく旅行会社を通じてツアーを予約した場合、「ツアー料金+諸費用」が旅行に必要な費用です。モンゴルへの旅行では、トータル15~40万円程度かかると見ればよいでしょう。

「とにかく安く行きたい」という人は、航空券とホテルだけがセットになった「フリーツアー」が便利です。オフシーズンなら4日間コースで8万円程度のプランが見つかります。

一方、「モンゴルでしかできない体験をしたい」「宿泊場所にこだわりたい」といった希望のある人は、プラン内容が充実したツアーを選ぶのがおすすめです。ツアー内容やシーズンにもよりますが、4日間で12万円程度のもの、8日間で34万円程度のものなど、さまざま見つかります。

出典:CBC

ただし、ツアー料金を払っても「それで終わり」というわけではありません。海外旅行保険に入ったりオプショナルツアーを利用したりすれば料金は上乗せとなります。さらに、現地ではお土産代や食事代も必要です。

「モンゴルで何をするか」によっても費用は異なりますが、旅の予算としては「実際のツアー料金+10万円程度」は見ておくと安心でしょう。

個人旅行を手配する場合は18万円~程度

出典:INDY GUIDE

個人でモンゴル旅行を手配する場合、「航空券代+宿泊費+交通費+食費+諸費用」が必要となります。こちらも旅行の時期や旅程によって異なりますが、「往復航空券代8万円~」と考えて、トータル費用18万円~と見ておくと安心です。

航空券代がそれなりにかかる一方、モンゴル国内の物価は日本の半分程度といわれます。現地で贅沢をしなければ旅費を抑えることもさほど難しくはないでしょう。

自分の身を守るという意味でも・・・

ツアーを利用するということは、海外旅行のトラブルに巻き込まれないための自衛としての役割も果たします。

ウランバートル市は比較的治安が良いとは言え、やはり日本ほどの治安の良さはありません。

スリやぼったくりなどの海外トラブルは他の国々と同様に起こり得ます。特に交通手段であるタクシーを利用した際のぼったくりが多いそうです。

ツアーを予約することによって移動もツアー会社が手配してくれますし、何かあった時の迅速な対応もしてくれるでしょう。

モンゴル旅行に出発する前に必要な費用

モンゴルを自由に旅したい人は、旅程が限定されるパッケージツアーよりも個人旅行の方が良いかもしれません。ここからは、個人旅行でモンゴルを目指すとき必要となる費用を紹介します。

日本-モンゴルの往復航空券

日本からモンゴルまでの往復航空券は10月頃が最も安くなります。この時期なら、約6~7万円で日本-モンゴルの往復が可能です。

一方、最も航空券代が高くなるのが8月頃です。往復航空券を購入した場合、約10万円~かかります。このほか4、6,9月も航空券は8~9万円程度と高めです。

モンゴルへの渡航時期によって運賃は大きく異なるので、費用を抑えたい人は旅行のタイミングを適切に測りましょう。

モンゴル行きがある航空会社

出典: MIATモンゴル航空

モンゴル便を扱っている航空会社はMIATモンゴル航空、大韓航空、中国国際航空、アシアナ航空などがあります。

このうち、成田空港から直行便を出しているのがモンゴルのフラッグシップキャリアである「MIATモンゴル航空」です。こちらを利用すれば、モンゴルの首都ウランバートルにある「チンギス・ハーン国際空港」までは約5時間35分のフライトとなります。

一方、経由便を利用する場合は乗り継ぎの時間がかかるため、モンゴルへの到着時間が遅くなります。例えば大韓航空のソウル乗り継ぎ便を利用した場合、モンゴル到着までにかかる時間はおよそ8時間です。

航空券を取る場合は、運賃はもちろん現地までの所要時間まできちんと検討しましょう。

海外旅行保険代

モンゴル旅行のトラブルリスクを低減させるため、加入しておきたいのが「海外旅行保険」です。現地でのケガや病気に備えられるほか、スリ被害にあったときなども補償してくれます。

海外旅行保険代は、「どの程度の補償を付けるか」によって異なります。

例えば損保ジャパンの海外旅行保険「off!」に以下の条件で申し込んだ場合の補償内容について見てみましょう。こちらは、主な補償内容の抜粋です。(2020年9月時点)

・渡航目的:観光
・日数:7日
・大人1名

契約タイプ PA PB PC
契約金額 2,420円 2,740円 3,320円
傷害死亡・後遺障害 1,000万円 2,000万円 3,000万円
携行品損害 30万円 30万円 50万円
救援者費用 1,000万円 2,000万円 2,000万円

「少しでも旅費を抑えたい」と考える人の中には、「海外旅行保険に入らない」という選択をする人もいます。しかし、現地で何かトラブルに合えば、保険料の数十倍ものお金が必要になるかもしれません。

たとえ使うことがないとしても、海外旅行保険は「お守り代わり」に入っておくのがベターです。

モンゴルの医療事情

出典:モンゴルで理学療法士

外務省は、モンゴルへの渡航者に対し「緊急移送を含む海外旅行保険への加入」を強く推奨しています。というのも、モンゴル国内では日本と同等の医療が期待できないためです。

もしもモンゴルで高度な治療・検査、手術などが必要となった場合、モンゴル国外へ搬送されるかもしれません。このときチャーター便を使えば、経費として1,500万円以上かかることもあるといわれます。個人ではとても負担できない金額なので、緊急移送を含む保険に加入しておくほうが安心なのです。

モンゴルは日本と環境が大きく違うため、脱水、日焼け・日射病、凍傷・低体温症、呼吸器疾患、循環器疾患、脳血管疾患さらには感染症などの心配もあります。

「日本と同じではない」と承知して、予期せぬリスクやトラブルに対し備えておくことが大切です。

宿泊費

出典:Shangri-La Hotel Ulaanbaatar

モンゴルで宿を探す方法もありますが、時間と労力を考えれば日本から予約しておいた方がトラブルの心配がなく安心です。ただし、支払いは現地で行うケースもあるので注意しましょう。

モンゴルの宿泊費は、宿泊施設によって大きく異なります。

  • ホテル(ウランバートル):1~5万円程度
  • ゲストハウス、ドミトリー:1,000円~

首都・ウランバートルでは宿泊費は高額になりがちです。

例えばモンゴルを代表する高級ホテルの一つ「シャングリラ ホテル ウランバートル (Shangri-La Hotel Ulaanbaatar)」などは、大人1名1泊朝食付きで約3万円~です。そのほかのホテルでも、そこそこ設備の整っているホテルなら1万円を超えるところは少なくありません。

一方、バックパッカーが集まるような安宿は1,000円未満で宿泊できます。ただしバス・トイレは共用のほか、ほかの客とのシェアルームであるケースも多いようです。

出典:Tripadvisor(Injoy Guest House)

 

安宿は気楽でいろいろな国の人と触れ合う楽しみがある一方、さまざまな国の人が集うことによるトラブルも懸念されます。

宿泊施設はコストとリスクのバランスをよく考えて選びましょう。

オプショナルツアー代

出典:DISCOVER MONGOLIA

効率よくモンゴル観光をするなら、現地出発のオプショナルツアーに申し込むのが有益です。食事やアクティビティ代が含まれているケースが多く、個人で回るのとは異なる楽しみがあります。

ただし、ツアーの時間や内容によって料金は大きく異なるので注意が必要です。

例えば、同じ「テレルジ国立公園で乗馬トレッキングをする」というツアーでも、3時間コースは約13,000円~です。一方、1泊2日プランを選ぶと、料金は30,000円~必要となります。

オプショナルツアーを選ぶときは旅行日数や旅程等を踏まえ、目的にかなうツアーを選んでください。

ツアー予約は日本で?現地で?

出典:Western Mongolia Tour

オプショナルツアーには、

  • 日本で予約と支払いを済ませる日本の旅行会社主催のツアー
  • 現地で予約と支払いをする現地旅行会社のツアー

があります。このうち最もコストが低いのは、現地のグループツアーに参加することでしょう。

とはいえ、現地でグループツアーを申し込む場合、必ずしも希望の日時が空いているとは限りません。日本語対応がないケースも多く、安さだけを求めるのは避けた方が無難です。

旅程を決めて確実に観光したい場合は、日本からオプショナルツアーを予約していく方がスムーズです。

ルーター代

出典:NIKKEI ASIAN REVIEW

モンゴルでも日本と同様にスマホやタブレットを使いたい場合、モバイルルーターをレンタルしておくと便利です。

  • 4G 大容量:約800~1,300円/1日
  • 4G 無制限:約3,200円/1日

1日当たり500〜600MBを使うなら「4G 大容量」タイプがよいでしょう。SNSに画像をアップしたりマップを活用したりする程度なら十分です。

一方、「1日中スマホを触っていたい」「制限を気にせず使いたい」という人には「4G 無制限」プランをおすすめします。

機器のやりとりは空港でできるので、面倒な手間もありません。

モンゴルのWi-Fi事情

 

出典:Cyrus

「モンゴリアン・マーケティング・コンサルティング・グループ(通称:MMCG)」が2018年に行った調査によると、モンゴルのスマホ普及率は約80%でした。現在はもう少し上がっていると見られ、モンゴルでもインターネットはごく当たり前に使われています。

特に首都・ウランバートルでは「チンギス・ハーン国際空港」はじめ、カフェやレストランなどでフリーWi-Fiが使える場所は少なくありません。旅行者用のインターネット環境は比較的整っているといえます。

一方、首都を離れるとインターネット環境はさほど期待できません。

ゴビ砂漠や草原地帯でも一部Wi-Fiがつながる地域はあるようですが、あまり期待しないほうがよいでしょう。

モンゴル到着後に必要な費用

モンゴルに到着した後は、観光したり食べたりするのにお金がかかります。また、移動にはバスや電車などを使うため、こちらの費用も頭に入れておかねばなりません。

モンゴルに到着してから必要となる費用について見ていきましょう。

ちなみに、モンゴルの通貨単位はトゥグルグ(TgまたはMNT)といいます。記事内の為替レートは1Tg= 0.0371868 JPYです。(2020年9月6日時点)

食事代

・高級レストラン・観光客向けレストラン:約14000Tg~25000Tg(約520~930円)
・レストラン・カフェ:約6~8,000Tg(約230~300円)
・大衆食堂:約5~6,000Tg(約186~230円)

日々目覚ましい発展を遂げている首都・ウランバートルでは、おしゃれなレストランや韓国系カフェがたくさん登場しています。

日本と同様に清潔で明るい場所が多く、旅行者も快適に過ごせるはずです。ただし、料金は若干高めとなることは承知しておきましょう。

一方、ローカルの食事を体験してみたいという場合は、「ゴアンズ」と呼ばれる大衆食堂や「ツァイニー・ガザル」と呼ばれる喫茶店に足を運んでみてはいかがでしょうか。モンゴルローカルたちが食べるメニューを格安でいただけますよ。

出典:Zendmen Travel Mongolia

例えばうどんのような「ゴリルタイ・シュル」、ラム肉とごはんのセット「ゴリヤシ」などのメニューは、5~6,000Tg程度です。

モンゴルではよほど高級レストランに行かないかぎり、1日3食おなか一杯食べても1,000円あれば足りるでしょう。

交通費

モンゴルの交通手段としては、次のようなものがあります。

・バス
・大陸鉄道
・タクシー
・レンタカー

まずバスは、ウランバートル市内を循環する路線があります。市内のあちこちをめぐるので、ウランバートル市内の観光のみならバスが便利な足となってくれるはずです。

料金は大型のバスが一律500Tg(約24円)、「ミクロ」と呼ばれる小型バスが300Tg(約12円)です。

ただしいずれも時刻表はなく、定員がいっぱいになれば出発します。

また、大陸鉄道はウランバートルから出て、ほかの県に行くときなどに便利です。運行区間は、南北およそ1,100kmにわたるセレンゲ県「スフバートル駅」とドルノゴビ県「ザミーンウード駅」間、ウランバートルから南に向かって約300kmの区間です。

寝台付き二等車両でウランバートル駅から最北の街スフバートル駅まで行った場合、所要時間は約9時間30分。運賃は6,700Tg(約250円)です。

出典:My Mongolia Travel

タクシーもありますが、こちらに乗ることができれば、運賃は1kmにつき1,000Tg(約37円)となります。

そしてレンタカーは、交通インフラが整っていない地域へ行くときに便利です。モンゴル現地でレンタルできますが、道路事情を勘案するとやはり四駆がよいでしょう。

ほとんどの場合運転手付きなので、免許証が無くても借りられます。ただし支払いはUSドルがほとんどなので、準備しておかねばなりません。

費用相場は車種によって異なりますが、70~120USドル程度と見ればよいでしょう。

白タクにご注意を!

一方、ウランバートル市内を走るタクシーのほとんどはいわゆる「白タク」です。

無認可で走っているため、交渉次第で料金が変わります。旅行者の場合はぼったくり被害に合う恐れが高いので、十分な注意が必要です。

特に、日本人はお金持ちで押しに弱いというのは周知の事実であり、非常に危険。

できればタクシーを利用せず、公共交通機関を利用した方が安全でしょう。

入場・拝観料

出典:WELCOME TO MONGOLIA

モンゴルの観光施設では、多くの場合入場料を支払う必要があります。料金は場所によってさまざまですが、1カ所につき3,000~1万Tg程度準備しておけば大丈夫でしょう。

以下は、モンゴルの有名観光地の大人1人当たりの入場料です。

  • テレルジ国立公園:3,000Tg(約111円)
  • チンギスハーン騎馬像と複合施設:7,200Tg(約267円)
  • 国立民族歴史博物館:8,000Tg(約297円)

ただし場所によってはUSドルのみ、というケースもあります。入場料については事前の確認をおすすめします。

買い物・お土産代

出典:Tripadvisor

せっかくのモンゴル旅行、自分用やお土産用に買い物をすることもあるでしょう。予算は人によって異なるため、自分で「いくらまで」と決めておくと旅費の見通しが立てやすくなります。

モンゴル旅行者に人気のお土産は、「ザハ」と呼ばれる市場に行くと比較的安価で購入できるでしょう。

モンゴルでは、羊毛やヤギの毛や革を使った高品質なアイテムが見つかります。

  • フェルトのスリッパ:約1,000円~
  • デール(モンゴルの民族衣装):約5,000~1万円
  • ブーツ:約4,000円~

このほか、カシミヤ製品やウールのソックスなども人気です。

買い物時間が十分に取れない場合は、旧国営デパートの「ノミヌデパート」に行くと何でもそろいますよ。

両替費用

もしも現地で日本円をモンゴルのトゥグルグに両替する場合、手数料として約3~10%を支払わねばなりません。

「2万円両替すると2,000円取られる」と考えると、結構割高です。

現地での両替は最低限で済むようにしておくことをおすすめします。

モンゴル旅行のおすすめスポット

首都ウランバートルではモンゴルならではの都市生活を満喫できる一方、首都を離れれば見渡す限りの草原や豊かな大自然といったモンゴルらしい光景を望むことができます。

「モンゴルらしい風景を見たい」「モンゴルの歴史を知りたい」…。

旅の目的はそれぞれ。限られた日数を有意義に使えるよう、モンゴルを訪れたら「行きたい場所」をリストアップしておくのがおすすめです。

ここからは、数あるモンゴルの観光地の中から特に人気の高いスポットを紹介します。

テレルジ国立公園(Gorkhi-Terelj National Park)

出典:Mongolia Guide

テレルジ国立公園は、首都ウランバートルより東に70kmほど行った場所にある、自然保護を目的とした国立公園です。公園自体は1964年から自然景観の美しい観光地として人気を集めていましたが、1993年になって国立公園に指定されました。

公園は高地にあるため、たくさんの高山植物や珍しい動物と出会えます。夏にはエーデルワイスが咲き誇り、日本とは違う風景を満喫できるでしょう。

また、テレルジ国立公園には多くの人が「モンゴルでやりたい」と考えていることが体験できます。

出典:Trip.com

例えばハイキング、ラフティング、ロッククライミング、馬やラクダのライディング、モンゴルの伝統家屋「ゲル」での宿泊…。

テレルジ国立公園なら、全て可能です。

加えて、有名観光地としては亀のかたちをした巨石「亀石」や仏教僧院「アリヤバル瞑想寺院」などもあります。たっぷりと時間をとってモンゴルならではの自然体験を楽しんでみてはいかがでしょうか。

テレルジ国立公園の基本情報
住所 Gorkhi-Terelj National Park, Nalaikh 6th khoroo, Ulaanbaatar
アクセス ウランバートルからバスで約2時間(公園南端まで)
入園料 3,000Tg(約112円)

エルデニゾー(Erdene Zuu Monastery)

出典:GeoTravel Mongolia

エルデニゾーは、かつてのモンゴル帝国の首都として栄えた「カラコルム」にある仏教寺院です。
世界遺産に認定された「オルホン渓谷の文化的景観」の一つなので、見ておいて損はありません。

創設されたのはモンゴルが仏教を国教とした1585年頃といわれています。モンゴル仏教の歴史においては最も重要な仏教寺院の一つです。

僧院そのものは、カラコルム遺跡の石を使って建てられた神聖なものです。仏教にとって神聖な数である「108」にちなみ、かつては周辺に108もの仏塔が建てられていました。

出典:alluringworld.com

しかし、モンゴル共産党時代に行われた宗教弾圧により、僧院は破壊されてしまいます。現在残っているのは、3つの小さな寺院と仏塔のある外壁のみです。

現在は僧院として使用されており、修行する僧侶の姿も見られます。

僧院の近くには日本のODAで建設された「カラコルム博物館」があるので、そちらでカラコルムの歴史を学んでみましょう。

ただし冬季は閉鎖されているので注意してください。

エルデニゾーの基本情報
住所 Kharkhorin, Mongolia
アクセス ウランバートルから西へ約300km
拝観料 無料

ホスタイ国立公園(Khustai National Park)

出典:THE TRAVEL BLOGS

こちらは、「世界で最後・かつ唯一の野生馬」といわれる「タヒ(モウコノウマ・takhi)」の保護を行っている公園です。

公園では、およそ5万ヘクタールある広大な敷地を車に乗って移動します。道々、タヒをはじめ、シカやリス、マーモットにガゼルなど、たくさんのかわいい動物と出会えるでしょう。

タヒはもともとモンゴルのゴビ地域にのみ存在していた馬です。乱獲により1970年ごろには絶滅したと言われていましたが、かつてヨーロッパに輸出されていた馬が残っていました。

出典:Hustai National Trust

この馬を取り寄せて国内で繁殖しようと努めたのがホスタイ国立公園です。園内では、オランダから譲りうけた16頭のタヒを繁殖させました。

結果、絶滅の危機にあったタヒは徐々に増え、現在はおよそ320頭が確認されているそうです。

このほか園内には青銅器時代の遺跡や仏舎利塔の遺跡、古墳などもあり、見どころはさまざまあります。

ホスタイ国立公園の基本情報
住所 Tariat valley, Argalant sum, Tuv aimag(Khustai tourist resort)
アクセス ウランバートルから西へ約100km
入園料 大人1名/12USドル

(現地ガイド付き:半日/約35USドル、1日/約50USドル)

ガンダン寺(Gandantegchenling Monastery)

出典:Tripadvisor

共産主義時代も唯一宗教活動が認められていたのが、ウランバートルにある「ガンダンテグチレン寺」、通称「ガンダン寺」です。チベット仏教の最大派閥である「ゲルグ派」に属し、ダライ・ラマ14世猊下もたびたびここで説法を行っています。

寺院には「開眼観音」という高さ26.5mもある世界最大級の仏像がありますが、これは1996年に作られた2代目の仏像です。初代は共産主義時代にソ連によって持ち出され、行方が分からなくなってしまいました。

出典:Trip.com

とはいえ、現在の新しい巨大な観音像も崇高な魅力があります。ぜひここで旅の安全を祈っていきましょう。

また、ガンダン寺を訪れたらぜひチェックしたいのが寺院の作り。モンゴル・チベット様式で作られたガンダン寺は、釘が一本も使われていません。パズルのような組木は素晴らしく、一見の価値ありです。

施設内は自由に撮影できますが、開眼観音の撮影については別途支払いが必要です。写真を撮るときは注意しましょう。

ガンダン寺の基本情報
住所 Ulaanbaatar 16040 ,Mongolia
アクセス バス:ガンダン寺北停留所下車徒歩約2分
入園料 大人1名/3,500Tg(約130円)

まとめ

モンゴルは日本と比較すると物価が安く、低予算での旅行は十分に可能です。とはいえ、旅の間中「コスパ」「節約」ばかり考えていては、楽しみが半減します。

出費を抑えるべきところは抑えつつ、「ゴージャスなホテルに泊まってみる」「高級レストランに入ってみる」といった贅沢も楽しんでみてください。

日本では見られない風景や体験できないアクティビティは、お金に変えられない経験となります。モンゴルに行く前にしっかり予定を検討し、メリハリの効いたプランを立ててくださいね。